ドイツ人画家、ゲルハルト・リヒター（Gerhard Richter）の作品集。スイス南東部・グラウビュンデン州エンガディン地方の美しく崇高なアルプスの景観に敬意を評したシリーズ「ENGADIN」をの源流を探る一冊。 2023年から2024年にかけて、スイスのエンガディンに建つ3つの会場、「ニーチェハウス（Nietzsche-Haus）」、「セガンティーニ美術館（Segantini Museum）」、「ハウザー＆ワース・サンモリッツ（Hauser & Wirth St. Moritz.）」で開催された展覧会に伴い刊行された。 1980年代後半に初めてこの地を訪れた作者は、青々と眩いばかりに輝く湖や雄大な山頂の荘厳な景色に魅了された。その後数十年にわたってこの地に幾度となく戻り、エンガディンを作者独自のビジョンに変換してきた。本書は、エンガディンを訪れて制作した抽象画、写真の上に描いたオーバー・ペインテッド・フォトグラフィー、ドローイング、オブジェを80点のカラー図版で収録する。展覧会のキュレーターであるディーター・シュヴァルツ（Dieter Schwarz）によるエッセイも掲載しており、それによってアルプスの風景に向けた作者の哲学的、美学的な愛着がより深まる内容となっている。ドイツ語 / 英語併記。 softcover 72 pages 210 x 290 mm color, black and white 2023